石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

ノマドランド

昨日は,三宮に昔のTCの交換に行ったのだが,9時過ぎに着いてみると,外貨交換所が開くのが11時とのこと.仕方ないので検索で映画館を見ると,0940ミント神戸で「ノマドランド」というのをやっていたので入ってみた.

 

米国中西部の砂漠地帯?で,家を諸事情でなくして車上生活をするノマドの人々の話.主人公のファーンを演じたフランシス・マクドーマンドの存在感が大きいが,実際のノマド生活を送る人達を取り込んだ撮影のようで,実際に米国の底辺近くの生き方をリアルに描いてあり興味深い.石に関する話題も何カ所かとりあげられている.

 

撮影にアマゾンが協力的だったようで,集配所内部の映像も多くあり,ノマドにとって時給が良いとのこと.尤も,検索してもどの程度の時給なのか中西部の州は必ずしもよくないようだし,まあ協力への謝意なのかも.他に,国立公園のガイド補助等のアルバイトをしながら暮らすが,車の故障など経費が嵩むとそれだけで大変になってしまう.

 

ファーンの暮らしや,ノマドの仲間との交流が描かれるが,多くは高齢で何時何が起こるか分からない状況.最後の辺りでは,ノマドで知り合った男性が子供たちと一緒に住むことを選び,ファーンにも一緒にならないかと誘いがあるが,黙って去って,昔夫と暮らした街へ行き空き家になった家を訪ねている.街の外れの砂漠が眼前に開けた場所にある.自然に接して生活する,一方で過酷な側面も多いが,それを選択した気持ちが重要なのだろう.一生終わってみて,自分が納得したものかどうか,一つの選択.

 

日本だと、狭いのでノマドはあり得ないが、自然と暮らすという点では、人里離れた山や海に一人暮らす、という事になるだろうか。

 

PS. 2日後にコロナ勧告で休館になるともつゆ知らず。入場者は15名程度でした。

 

PS-2. 3日後には、米アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演女優賞の3冠、との報道。めったに映画を見ないのにラッキーだった事になるが、それにしてもちょっと渋い印象の映画ではあった。