石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

研究でオリジナルなのは何歳頃?

昔は大学院を出て27・28歳で助手になり,35-38歳で助教授,40-50歳で教授になるのが日本では普通の教員の履歴だったと思う.定年は60-65だったが最近65に収斂しつつある.助教授になるにはある程度顕著な(オリジナルな)業績が挙がっている必要があるだろうから30代というのは平均的には最もオリジナルな成果が出やすいのだろう.数学や物理学では25歳の前に凄い業績が出る話は散見するが,地球科学でも若い時の論文が最も有名であとはポツポツという人もいないではないようだ.一方でWasseerburgのように70過ぎても獰猛に論文を書きまくっている(かなりオリジナルな内容)人もいる.平均などというのはあまり意味がないのだろうが,でもそのような統計(研究者の顕著な業績をあげた年齢)は意味がなくはなさそうだ.ノーベル賞受賞の業績はしばしば35歳前後に出るようで,Drを取った人で有能な人に大きな予算等の自由度を与えたりしている.特認助教や特認准教授などもその発想だろう.研究のレベルも並みの教授とは一段違うSuperprofessorというのを制度化して人事権等を集中させると面白い.