石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

明石、鹿ノ瀬の成り立ち

図書館の返却棚を見ていたら、「明石 さかなの海峡: 鹿ノ瀬の素顔」という本が目に入った。神戸新聞明石局が30数年前、明石大橋が建設される前にその西にある好漁場、鹿ノ瀬にまつわる話を纏めている。

 

全部は読み通していないが、海底地形の成因についての部分が面白い。鹿ノ瀬は明石海峡の西10〜20kmにある浅瀬(深さ2〜20m)で、多様な魚が取れる。明石海峡のすぐ西側は東西に深く(100〜150m)海釜と呼ばれその北側は急崖になっている。

 

この付近は潮の流れの激しい処だが、20頁の恒流分布図を見ると、鹿ノ瀬の部分は渦を巻いた形になっている。

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明石海峡北側から海釜にかけては恒流は西向きで、急崖の成因の一つに觜本格さんが指摘して居られる。

 

私が神戸に来たのは27年前で、明石大橋が出来て、阪神大震災が起きた直後。しばらくしていかなご漁の美味しさを知りそれが鹿ノ瀬で産卵されていることを知った。いかなご漁は橋の建設後も続いていたが、ここ数年不漁。海砂の採取、明石海峡でのオイルタンカー事故の影響?いずれにしても、大橋の巨大ケーソンが海流にどの様な影響を与えたか、多分調査されているだろうから知りたい処。