石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

「峠」,司馬遼太郎著

6月中旬に知人に誘われて行った「司馬遼太郎学術講演会」のビブリオバトルで紹介のあった「峠」上中下3巻をようやく読み終えた.上と中は比較的早く読み終えたが,下は途中で休みも多く時間がかかってしまった.期待にたがわず興味を持って読むことができた.

幕末の長岡藩の河井継之助という人物の物語.若い日に日本を旅し,世界の情勢を良く把握しながらも,藩に仕える武士として行動する.結果的には北越戦争で敗れ長岡藩とともに消えてゆく.

高校の日本史は受験科目に選ばなかったこともあり全然頭に入っていないのだが,幕末の日本の状態について良く書けていて,少しずつ調べながら読んだ.歴史よりも地理に興味のある人間にとってタイトルの「峠」は何処を意味するのか興味を持って読んだ.最初に長岡から江戸に出るのに使った三国峠が数回出てくるのと,北越戦争の前段階での桧峠?,最後に薩長軍に追われて会津へ逃れる時に越える八十里峠,の3つが印象的なのでそうタイトルに付けたようだ.