石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

東大vs京大

竹内洋の「学問の下流化」に京大vs東大という章があり、「東大の栄光と苦渋がバッシングされることにあるときに、京大の栄光と苦渋はバッシングされないことにある」とあり、成程そういうものか、と思った。言い換えると、「苦労するおぼっちゃま長男と苦労なしの次男」となる。で竹内は実際には規模も予算も東大は京大の1.5倍を有しているので、もっとラクになるためには東大規模の大学を2校作ることを云っているが、それはちょっと現実的ではないだろう。その出身者が多数を占める官僚は現状に問題を感じることは難しい。竹内の論は面白いが、やはり文系の議論でもある。理系でノーベル賞数で京大が多いのは、理系の研究は世界相手で初めてなんぼ、というのがあるから、むしろ変な国内トップの雑用の多い東大よりも、そのような縛りのない京大の方が自由に発展できるような気がする。南部さんも外へ出て良かった。