石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

後山,平成之大馬鹿門

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先週の日曜は,久しぶりの山登り.兵庫県では3番目の後山(1345m)へ行く.国道沿いに車を置いて,林道を上り,途中から登山道で,平成之大馬鹿門で一休み.山頂は4℃で風があり結構寒かった.下りはうっかり行者道に入ったら,平均傾斜40度,比高300m位の斜面をロープが張ってあるのだが狭い足場を下るのが結構きつく,恐かった.本当に行者修行でした.

付近の山林はパッチ状に杉林になっており,伐採された部分では斜面崩壊,土石流が生じていた.伐採・杉の植林で補助金でも出るのだろうか.素人目にも保水力のある広葉樹林が伐採されて単調かつ下草が生えない保水力のない杉林にするのはいい加減にした方が良いと思うのだが.

平成之大馬鹿門は10年余り前,彫刻家空充秋氏が仏教大学に寄贈した一対の彫刻門が,「平成之大馬鹿門」と刻んであったために受け取りを拒否され騒動になった.結局千草町へ寄贈され,現在は後山の北東尾根と相対する空山にそれぞれ一基ずつ置かれている.高さ4m程度で80cm角の花崗岩5個が組み上げられたもので,山中にどのように積み上げたものか.大学は「大馬鹿」門を置くと学生がこなくなるとでも思ったのだろうか.

「馬鹿」というと私は昔,高校の卒業式で答辞に生徒会長をしたKato君が「私は馬鹿になりたい」と叫んだのを思い出す.Katoは純粋で努力の男でその後医者になり地域医療に勤めている.「馬鹿」のように一見悪い意味にもなるが,「純粋に一心になる」という意味では大切なことだと思うのだが.大学の執行部は体面を気にしたものか何かを失ったようにも思う(まあこう考える人間は少数なのでしょうが)