石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

最近のISIデータ(地球科学)

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昨年末から,Web of Scienceの期間が1971年以降となったので,その期間のデータで少しずつリストを作ったものをプロットしてみました.日本の地球科学者(一部は惑星科学者も含む)のデータです.勾配は1.37となり,沢山書く人の方が論文当りの引用率が高くなるようです.元になっているデータがやや値の大きい方へバイアスがかかっているだろうと思います.

総引用数の1-3位は,Kanamori, H., Manabe, S., Aki,K.です.これらの先生方は70年迄に重要な論文を書かれていたり,ここには載らない教科書を書かれていたりするので,本当の影響力はずっと大きいと思われます.(昔のISIでは全部見れた)

ちなみに,この調べ方を簡単に説明しておきます.通常はWeb of Scienceで
・人名を入れて,
・次にSubject AreaをAlphabet順にして分野を選び(その人の専門によって,Geoscience multidisciplinary, Geochemistry & geophysics, Geology, Multidisciplinary, mineralogy, Meteorology and atmospheric science, environmental science等を選ぶ)Sortをかけ,
・次にDocument typesからMeeting abstractを外してSortをかけ,
・次にCreate citation reportで論文を引用順に並べ出し,
・その中から論文を一つ一つJournalやTitle,年号等で当人のものであるかを確認する.当人のものでない論文については,最初の論文番号の横の箱をクリックしておき論文列の上にあるGoボタンを押して外していく.そうやって,H-indexの番号の論文までをチェックして総引用数,論文数を求める.H-index以下の論文は少なくとも引用数については誤差範囲として見逃す.

H.Suzuki,T.Sato, M.Tanaka等,同じ名前で多数の同業者がいる場合は,該当の人の所属,年齢等々を加みしてSortするが遠い分野では困難な場合が多いのであきらめている.日本の最近の気象学者は,例えば田中正明だったら,Tanaka,M.A.のように中国流に名の漢字毎の頭文字を英文論文ではつけておられるので個人を比較的容易に特定できて便利.他の分野でもそうすると検索の便利は増す.ただ,途中から変えるとかえってややこしくなるのが辛い処で,初めて英語の論文を書く若い人にそのように伝えておくと長い目では良いかもしれない.