「ピアニストはおもしろい」
図書館に予約本を受け取りに行ったついでに、返却棚を見ていたら、仲道郁代さんの表題の本があり、パラパラ見て面白そうだったので一緒に借りた。
昨夜3時間、今日4時間位で珍しく一気に読んでしまった。ピアニストでありながら、書き物も読みやすくイメージが捉えやすい。論理的に考える処と、曖昧な感性をそのまま捉える処と、多才で真面目・誠実な人柄。
まず、握力が極めて弱く、一方、背筋はクラス一というのでビックリ。この方の演奏は昨年4月に西宮で聞いたのだけれど、あの力強さは背筋力だったのか、と納得。弾いていると自然に椅子が少し右回転するので、最初から、少し斜めにして置く。
小さい頃、家族の配慮もあって、1日8〜10時間は練習していたこと。国内、国際音楽コンクールで成績を収めるにつれ、色々なチャンスの声がけを得ている。ベートーベンピアノソナタ連続演奏会、古ピアノの収集と発見、弾き振りのチャンスで学んだ事、楽譜と作曲家を辿る研究。子供さんが生まれ、母親を失いながら、子育てと演奏会を続けた超多忙の日々、等。
あまりこの手の本は読んだことがなかったけれど、ピアニストもここまで考えて仕事している詳細がかなり書かれていて勉強になった。