石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

Google ScholarとWeb of Science

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文献検索は主にWeb of Scienceを使っているが,近くのスタッフがGoogle scholarを使っているとのことで少し使ってみた.まだ十分使い込んでいないが,比較すると次のような特徴があるようだ.

1.年代はGoogle Scholar(GS)は制約がないが,Web of Science(WoS)は1996年以降
2.取扱い文献はGSは和文も含まれていて以前のISIと同様い文献が扱われているが,WoSは所謂国際誌として登録された文献のみ.
3.それぞれ引用の先を辿ることはできる.
4.検索の仕方はGSは1つの入力先に複数入れる形だが,WoSは複数の入力項目があり選択できるので,馴れると使いやすい.
5.引用数は古い文献はGSしか出ないが,1996年以降の文献比べるとやや異なる.試しに,いくつかの分野の代表的な文献を比較してみたものが上図.全体としては概ね対応しているが,天文学分野はGSが多目で地球科学はWoSが多目のようだ.
6.GSはインターネットに繋がっていればどこでも使用できるが,WoSは大学等特定の機関のpcでないとつながらない.
7. 表示順はGSは必ずしも明快ではないが,Keywordsに当てはまる文献中から引用数の大きいものから順に表示するようだ.WoSでは明解で利用者が表示順を指定できるので馴れると必要な文献を見つけるのが容易だ.

WoSで文献を1996年以降に限っているのは,総論文数が多くなりすぎると,ソート等の機能が十分使えなくなるためのようで,1万件以下ではじめて'Create Citation Report'の機能が働くようになっている.日進月歩の分野で新しい文献で重要なものを探すのならWoSだが,古典的な論文等を探す場合はGSだろうか.