石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

仲道郁代のコンサート

以前から,仲道郁代というのは名前で知っていて,一度聴いてみたいものと思っていたら,西宮の県立芸文センターでコンサートが夜あるというので出掛けてみた.タイトルは「悲哀の力」というので,写真で見るとちょっと華奢な印象だったけれど,実際は厚みのある音で,エネルギーを感じた.千人以上入る大ホールがあらかた埋まっていた.

プログラム: 1.ベートーベン:ピアノソナタ第8番ハ短調<悲愴>
     2. ブラームス:8つのピアノ小品,作品76 (第8曲は差し換えで,118-2)
     3. シューベルトピアノソナタ第19番ハ短調

一曲一曲,マイクで解説を数分されてからの演奏.これ等の中では,真ん中のブラームスの小品集は,表情の多様な作品ばかりで面白かった.特に最後の2つ,第7曲と差し換えの118-2.仲道が聴衆に聴いてほしい気持ちが伝わった.シューベルトの曲は31で亡くなる2月前に作曲されたもので,半分天国に行ったような感じだった.仲道はコンサートでシューベルトを弾くのは初めてとのこと.仲道は昨年から10年計画でコンサートを準備しているとのことで(今56),神戸は割と頻繁にあるようで,有難い.アンコールはショパンノクターンともう一曲.