石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

貴婦人と一角獣展など

大阪のMNさんのお誘いで、国立国際美術館で開かれている表題の展覧会を見に行き、また講演会も参加してきました。
 
西区の家から2時間を見て出たら、余裕があると思っていたが着いてみたら5分前だった。10時から講演会の整理券配布とのことだったが、もう50人以上並んでいた。
 
時間が十分あるので、先に隣の大阪市立科学館へ行き、プラネタリウムを見ることに。プラネタリウムまで時間があったので、4Fの展示を見て廻る。結構充実していてその気になったら1日楽しめそうだ。阪大物理関係者の装置等の展示もあり、さすがにの感。湯川秀樹の中間子論も阪大で論文書いているそうだ。
 
プラネタリウムは「トップスター」というタイトルの内容だったが、結構この季節の星座や星の解説があってゆっくりと楽しめた。判っている最大の星は太陽の500万倍とのことだ。プラネタリウムの後、科学館のカフェで昼食。
 
貴婦人と一角獣展は、ほぼ6枚のタペストリーが中心で、見る前はその価値あるのか、と思っていたが、見てその細部に至る内容を見るとうならされた。3日前に本屋で検索でシュヴァリエの同じタイトルの本を見つけて結構面白く読んでいたが、1枚織るのに数名係りで2ヶ月程度は必要なだけあって、精緻なことに驚く。また、それを画像にして分解して説明がつく「高精細デジタルシアター」もその理解にたいへん有効だった。音声ガイドも有効だった。
 
14時から、名古屋大学木俣元一教授の「<貴婦人と一角獣>のタピスリーを読み解く」という講演会。いっぱいの130名聴講。歴史的な経緯を話され、最近(2010年)の新説(Carmen Teodorescuによる)では、注文主はそれまで云われていたジャン4世ではなく、アントワーヌ2世が有力とのこと。いくつか根拠があげられ、特にその子孫の城で19世紀に発見されたとのこと。上記のシュヴァリエの小説ではジャン・ヴィスト4世として書かれているのでその点では外れだったようだ。ただ、小説ではブリュッセルの織り場の情景について詳細に書かれていて、花柄模様の由来等については理解を深めてくれたと思う。90分の講演後も多数の質問が熱心にされ、結構面白かった。
 
2時間かかって帰って娘の作った麻婆茄子で夕食。