石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

第一著者

生化学などでは、著者順はあまり重要ではなく、最終著者(アンカー)が重要だったりする。ノーベル賞などでも、実際に働いた第一著者以外が受賞したりして、その場合はアイデアや全体構想を作った点が重要と評価されるのだろう。最近のように科学が多様化すると著者数が100名を越える場合もあるが、前にも書いたようにコストパーフォーマンスからすると、著者数で割ってみる場合があってもよいだろう。論文に一人一人の寄与の程度を書く場合もあるが、多人数では難しいところだ。同じ仕事内容でも、論文の書き方でインパクトがかなり違ってくる場合がある。ちょっとした力点の置き方の違いで論文を読んだときの印象が全然異なる。若い時分は実際の計算や実験を行って第一著者をとることが多いが、第一著者でCitationが高い論文を公表できるのが望ましい。人によっては学生指導が上手で多数の良い論文を公表するが第一著者はとらない先生もおり、それはそれで立派だ。結局、見かけではなかなか個人個人の論文書きのセンスは分からない。人事をする時にはそのような情報が重要であり、数名のReferenceからの手紙が重要となる。もっともそのような手紙でもFairに書かれている場合も、目をつぶって書いてある場合もあるので、判断は容易ではない。