石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

大学院大学の分類

以前の大学で将来計画関係の委員会に出て居た時、全国の大学の学生数、教員数、予算、面積等が載った資料があったので、それらの関係をプロットしてみて、旧制帝大と新制大学で、学生数/教員数比が1:2になっていることに驚いた。さらに新制大学でも都市近郊の大学はさらに1.2倍位教員当たりの学生数が多い。教員数は予算や面積にほぼ比例するので、文部省(当時)は明瞭に大学を分類していることを知った。現在は、法人化されたので、これらの関係はかなり違ってきているかもしれないが、格差は大学間、大学内で広がっているのは実感としてある。また多くの大学が大学院化してきて、さらにそれらの中でも格差がついたり、同じ大学内でも差別化があるように思う。昔は大学学部教育から研究までの距離が近かったのが、現在では研究の最先端は遥か遠くなったので、学部教育は指導要領はないものの、かなり一律の教育をおこなう必要があるし、それをやって修士課程に入っても、自分で研究のテーマを決めるのは容易ではないのでやむを得ないとも思う。大学の執行部はこのようなことをどのように考えているのか、表向きは中堅大学でも最先端の研究、国際化、等々を云っているが、本音が欲しいところだ。法人化されて学長や理事からの上意下達が多くなったような感じがしているが、現場を知らずに諮られたものが少なくない。