石のひとりごと

停年退職してもう12年,頭が白くなりました.

研究関係

地球科学系論文数の増加

地球科学系論文数の増加がどうなっているか,少し調べてみた.Web of ScienceでGeoscience multidisciplinaryとGeochemistry and Geophysicsに含まれる論文数の1973年から2009年までのもので著者住所としてJapanが含まれるもの.ついでに日本からの年別総論…

迫力

今日の夕刊に、iPS細胞の山中教授が、まだ芽が出る前の5年前に、研究費を獲得するために岸本忠三阪大学長の面接を受け、「お前の研究の売りは何か?」と問われて、「体力には自信があります」と答えたことが書かれていた。岸本さんはそんな万能細胞はできな…

Web of Science

Web of Science(Knowledge)を使って半年余り、日本のEarthscientistsのデータをその時々で少し記録していたのが、150余りになったのでプロットしてみた。対数プロットにすると論文数も引用数も正規分布に近くなる。もちろん、基のデータ自体かなりバイアスが…

動きながら考える:動いた分だけ考える

当方、若い頃クラスの中で最も実験が下手で、おまけに体が動かないのが決定的な欠陥であることを自覚したことがあった。追い込まれた折、徹夜で分析をして明け方なんか将来のことを思って情けなくなっ足りして思ったのは、逆に言えば、体を動かした分だけ仕…

Kerry Sieh

今日のNatureのニュースに、Cal TechのKerry Siehがシンガポールの新しい研究所へ移ることが取上げられインタビューされていた。Siehは地震地質学でやや遠い専門だが、昔、太田陽子さんの記事で取上げられて印象に残っていた。現在50台半ば。シンガポールが…

指数関数的増加

授業の準備を考えていて、学問分野の歴史を考えると、どうしても大きな手法的変化に伴って科学知識体系がどのように変わってきたか、ということを話すことになる。それにしても、10年単位で見ると、文献の数がどんどん増えていっているように見える。丁度、…

部分と全体

「部分と全体」というと、昔Heisenbergの同名の本を何度も読んで結局十分判らないままに、当時の物理学の革命の状況が背景に描かれていて愛用(Not愛読)した記憶がある。後にK氏がこの本のことを取り上げておられ、直接量子力学の後継としてこの本の影響を…

爆笑問題×京都大学

昨日夜の爆笑問題ニッポンの教養ー京都大学版はライブ感があったが、錚々たる教授陣、特に小山勝二先生は真っ当過ぎる印象。ゴリラの山際さんは不思議な人。佐伯啓思さんは一番授業を聞いてみたい。学生の反応が一番面白かった。「独創力」だったでしたっけ…

H20学士院賞

一昨日の新聞にH20年度の学士院賞が載っていた。 http://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2008/031201.html 10名のうち8名は理系で、和田英太郎さんは名前とおよその専門は知っていたが、他の人達は知らなかった。それにしてもいろいろな分野で立派な業…

研究のコストパーフォーマンス

研究をおこなうには一般に研究経費がかかる。最近の巨大科学だと、惑星探査、素粒子実験、深海掘削、等々、年間数100-1000億円が掛かっているようだ。昔、数1000万円の大型電顕を科研費で購入した先生は1論文100万円になるまで仕事することを目標に頑張った…

Local と Global

これまで近くの先生方をいくつかの大学で見てきて、科学をおこなうIntentionは人毎に異なることを感じてきた。近くに居ればその人が何をやっているかを見ればだいたい何を考えているかは判る。科学は普通Globalな内容を持つものだと思っていたが、実際にはLo…

3倍の法則

科学研究で、発表(講演・論文)をするのに、そのテーマについて3倍の内容の研究(実験・観測、文献読み、考察等)をおこなって、内容を1/3に精選しておこなうと良い発表になる、という話を聞いたことがある。実際、卒論や修論などではやったこと全部を書く…